台湾



現在台湾軍で使用されている戦闘糧食「野戦口糧」。
縦8.5cm×横16.5cm×高さ5.2cm、重さは約260gと小型でかなり華奢です。
台湾は、中国福建省の南東部に位置する、日本の九州よりやや小さい
熱帯の島で(面積3万5982ku)、国内を移動するのに時間や手間が大してかからないのと、
専守防衛ということもあり、そんなに凝った 糧食を用意する必要はないようです。
そこで個人用としては この「野戦口糧」のような、本当に本当の「非常食」的な糧食が
使用されている模様。 (中身はビスケット等の甘味類)
昔は、米軍のMCIのような個人用糧食が使用されていたのですが、「不味い」と
不評だったので廃止され、現在のものに変わったそうです。
ちなみに、現在も一応は缶詰の糧食は使用されてはいます。けれども、それらは米軍UGRの
ような多人数用。その缶詰数個を数人で分け合いながら、飯盒炊爨をしたご飯と一緒に食べる
というスタイルだそうです。
その缶詰は市販品のように派手なパッケージなのですが、しっかりと
「國軍」の二文字が印刷されています。



旧型野戦口糧A式
これは05年頃まで使われていた旧タイプ。明るいグリーンのパッケージです。
キラキラとかなり目立つので、軍用的な印象は受けません。
パッケージはとにかく華奢で、ちょっと力を入れたら中のビスケットが粉々になりそう。
中には汁気の物は入っていないので、仮に粉々になってもまぁ、何とか食べられそうですが・・・
大きさは縦8.5cm×横16.5cm×高さ5.2cm、重さは約260g
保存期間は18ヶ月


新型野戦口糧A式・C式
05年頃から使われ始めた新型。新型とは言ってもパッケージが違うだけで、内容物は同じです。
A式・C式共にモスグリーンのパッケージとなりましたが、A式の方がちと黄色がかっている気がします。
パッケージを見る限り、"本格的な活動"を意識しているように思えますが、
中国との関係悪化によるものなのでしょうか?
しかし相変わらずパッケージは華奢です。でも自衛隊の乾パンのようなブリキ缶に納められた形で
分隊に配給されるそうなので、まぁ輸送時に於ける強度的には大丈夫なのかも。
大きさは縦8.5cm×横16.5cm×高さ5.2cm、重さは約260g
保存期間は18ヶ月

ちなみにA式とC式の違いは、A式はオレンジジャム・干し牛肉・ココアの組み合わせに対し、
C式はイチゴジャム・干し豚肉・コーヒーの組み合わせ。ビスケット・キャンディ・シリアルは同じ。

そういえば、例の「ミリメシ」の台湾軍レーションの紹介の所で、"ココア"を"コーヒー"と
間違って紹介していました。「巧克力粉」が"ココア"で、"コーヒー"は「珈琲」という表記です。



そしてパッケージだが、書かれているのは公用語の中国語。
(※台湾には他にもとして「北京語」、「台湾語」などの方言が存在しています。)
内容物も含むパッケージは、単位まで中国語表記なので見ていて面白いです。

あと、有効期限の表記なんですが、これがちょっと一癖あるんですよー。

上の画像を見て貰うと分かるのですが、95年となってます。
これは西暦1995年1月19日が期限ではなく、台湾の年号「民国」95年を示しています。
「民国」というのは1912年(辛亥革命の翌年)を元年とした年号で、西暦から11年を引くことで
「民国」の年数となります(例:2006年=民国95年)
と、いうことで上の数字は民国95年、即ち2006年を表しています。
これを読み間違えると「95年!?11年も前に期限切れてるー」と焦るので注意。
(自分がまさしくそうです、思いっきり慌てふためいてました;;)

最後に、この「野戦口糧」というのは民間用も存在しています。
製造元・中身は同じですが、パッケージが民間用だけにちょっと派手。
台湾で市販されているので、台湾旅行の際に購入されてみては如何でしょうか?


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